※12/19 誤字修正、11話キーワード「ツキカゲのデータ」を踏まえた内容に更新
ジュリエット・ペルシアさんと佐伯沙弥香さんとアリス・シンセシス・サーティさんがいる2018秋クールは神!w
皆さんこんにちは、今日も外が寒い。ナマコ男です。つい先日、ひょんなことから電子書籍購入が捗ってしまって来月の請求が少しアレなのでアレしています。寄宿学校のジュリエット*1、エイネ!あと電子書籍は購入処理が簡単すぎ、許すまじ。
さて、2018年秋クールもそろそろ終わりが近づいてきたこともありまして、毎クール恒例の私的今クールランキングでもやっていこうかな〜〜〜〜〜と思ったのですが。終盤数話で畳み掛けてきたオリジナルアニメが何だかとっても面白いのでそちらの解説、考察、妄想その他について話してみることにしました。まずはそのタイトルですが、
RELEASE THE SPYC(※以下 リリスパと呼称)
って言うんジャーーーーーーーイ!(サングラスを掛けつつ)
基本情報(敬称略)
原作 SORASAKI.F
監督 さとう陽
シリーズ構成 タカヒロ
脚本 タカヒロ、朱白あおい
ノベライズ著 朱白あおい
キャラクター原案 なもり
音楽 佐高陵平
アニメーション制作 Lay-duce
ジャンル 女子高生 x スパイアクション
(面倒だったのでWikipediaより)
タカヒロ氏、朱白あおい氏の時点でとんでもない出オチ感があるのですが、そうこのコンビ「乃木若葉は勇者である」*2でお馴染み。なもり氏原案の可愛らしいビジュアルですら隠しきれない落とし穴。放送決定発表の時点でツイッターが騒つくのは一種の才能でしょう。
メインの登場人物が6人の女子高生。彼女らは施設諜報機関「ツキカゲ」に所属するスパイでメンバーのうち3人が師匠格、残り3人がそれぞれの弟子であり、彼女たちの住む町「ソラサキ」を巨大犯罪組織「モウリョウ」の魔の手から独自の秘密道具と体力ブースター「スパイス」を駆使して戦い守る。といった感じのお話です。
キャラクター紹介
簡単に人物紹介をしていきます。
源モモ(コードネーム:百地)
本作の主人公。装備は刀。滾るガイジ。本作のガチレズ枠。ツキカゲ加入前から雪のことが大好き。およそ人間とは思えないほどに異常に感覚器が発達しており、夜中でも暗視ゴーグル無しで動く物を視認、ある程度離れていても個人の体臭を細かく判別、対象の皮膚を舐めることで精神的・身体的状況をある程度把握することができると言うジャンプ漫画主人公も真っ青のヤベェ能力持ち。それとは全く関係ないが友達になって数時間の相手にハグされた際にドサクサに紛れて首筋を舐める完全にヤベェ奴。お話を通して精神的な成長が見られる正に主人公なキャラクター、いやヤベェ奴なのだが。
半蔵門雪(半蔵)
モモの師匠。現在のリーダー格。装備は刀。武術道場の跡取り娘のヤベェ奴。可愛さが半端では無い。腰まで届きそうな艶やかで蒼い長髪を花形の髪留めでふたつ結いにしており、キリッと澄んだツリ目が特徴的。謎の隻眼(明らかに過去に重大な事件が発生してそう)と言うこともあり一見すると類稀なるミステリアスクール美少女だが、突然弟子を連れて町の中央を流れる大きな川を激泳したり、弟子の部屋への出入りは必ずクローゼットを使うなどかなりヤベェ奴。仏頂面を決め込んでいるがモモに対して過保護であり、基本的にいつでも弟子を影から監視している*3割と暇な人。なお、前日譚「GOLDEN GENESIS」(ゴルジェネ)ではかなり印象が異なる。(が過保護なのは以前から) フルで聞いてもらえばわかるのだが、キャラソンからして最後に死にそうなのどうにかならないものなのか。
相模楓(風魔)
装備は手裏剣。変装の達人。自身の師匠である八千代命の母親。本作ガチレズ枠その2。師匠を溺愛しており、序盤はぽっと出のモモに対して完全に嫉妬狂いのヤベェ奴なのだが今となっては仲間思いの手裏剣がヤベェ奴。実家が裕福では無く、家族の負担を減らすために現在は命と相部屋をして生活しており、資金面でツキカゲの援助を受けている。資金援助があるが家計簿をつけて節約したり苦しい家計を支えるためにバイトをしたりなど、本当によく出来た女の子だが、メンバー中唯一胸は小さい。と思っていたのだがB80と実は身長が10cmも高い雪(B78)よりも大きいことが10話で判明。*4嘘でしょ……(資料が改竄されている恐れあり)
八千代命(千代女)
楓の師匠。装備はクナイ。ガチでヤベェ奴、と見せかけているだけかもしれないがそうだとしても結局作中でも類を見ないヤベェ奴。刺激的で楽しいことと「然るべき処置」(第3話参照)が大好き。基本的に胸元を露出しており、駅前でよくよくアコースティックギターを用いて弾き語りを行なっている。いつでも飄々としており本心はイマイチ読めないのだが自身の師匠と弟子は何よりも大事に思っている、と私は信じています。(血涙) 4話EDとしても使用されているキャラクターソングはとても感動的なのだが10話直後にキャラソンヘビーリスナーを絶望に叩き落とした。
石川五恵(五右衛門)
装備はスナイパーライフルと手甲。1話時点では相槌マシーンかと思っていたのだが普通に喋る。今作のガチレズ枠その3。もしかして弟子はみんなレズなのかもしれない。師匠の初芽同様優しい心の持ち主であり、師匠の親友をボコボコにしたりする。控えめな性格に反して戦闘力は他の追随を許さない筋肉ダルマであり、戦闘中にはキリトさんもびっくりの武器破壊を行う。気合が入ってる時の声がかっこよすぎる横綱*5のヤベェ奴。とても可愛い。料理の腕も立つようである。沖縄のバイキングのヤベェ奴との友好の印として受け取ったバイキングの兜が今後登場するのかとても気になるところである。
青葉初芽(局)
五恵の師匠。装備は多節棍。普段はナビゲーターを務めることが多いが前線にも登用される。透明化クリームなど、現在ツキカゲで使用されている秘密道具の多くは彼女によるものであり、本作のヤベェ奴筆頭である。雪とは幼馴染らしく、私生活では行動を共にすることが多い。タワーマンション一棟持てるほどの富豪の令嬢で気品漂うホワホワ麗しお嬢様だが性格があまりにも良い。世界中の人間と友達になれると本気で信じて疑わない強さを持つ。いや、昔人さらいにあってよく信じてられるな…… 師匠に鍛えられ接近戦もそこそこイケるため、親友を力で屈服させようとしたりする。可愛さが半端では無い。2話で嬉々として自分の発明をモモに紹介するシーンは本当に可愛い。銀河級である。
以上、人物紹介でしたが、恐らくこの記事を読んでいる人たちはリリスパ視聴勢が大半だと思うのでユーモアを感じていただけたと思います。(ドヤ顏)(みんな可愛く良い子たちで大好きなので信者の方々許して)
他作品とのちょっとした比較
1. プリンセスプリンシパル
直近で見たスパイアクションと言えば美少女、スパイ、スチームパンクを掛け合わせたプリンセスプリンシパル(以下プリプリ)が真っ先に思い浮かびますが、リリスパ11話現在の感じでは(1話の時点で自明なのだが)プリプリと比べるとリリスパは面白スパイ道具・コミカル・萌えなどをより重視しています。もちろんプリプリのキャラも可愛かったのですが、プリプリはより実在する道具や建物等の細部の精巧さや舞台背景・文化にかなり忠実に、そして演出もこだわって作られているのが特徴的です。(Cボールやオーディオコメンタリでも触れられたあり得ないアクションなどの非現実的な点もままありますがそれでもリリスパほど突飛ではないでしょう。)あえて区別するならば「美しい」プリプリと「可愛い」リリスパといったところでしょうか。どちらもエンタメ性はかなり高いのでおすすめです。
2. 結城友奈は勇者である
またタカヒロ氏といえば「結城友奈は勇者である」(ゆゆゆ)ですが、ゆゆゆの方が荘厳なBGMや満開システムの深刻さのおかげで鬱度高めな気がします。リリスパは長穂、雪が斬られる箇所以外はコミカル、スタイリッシュを貫いており、陰鬱な雰囲気にはなりません(10話はお通夜なのだが)。ゆゆゆでは神話をモチーフにした設定が随所に見られますが、リリスパは史実に基づくものはコードネームくらいのもので、ノリや雰囲気はスパイ映画を踏襲しつつ話はほぼオリジナルなのではないでしょうか。ゆゆゆでは見えない部分の設定もかなりしっかり練られていたので、リリスパのこの辺りは製作陣のコメントやインタビューなどで解説があると嬉しいですね。
リリスパのここが好き
11話現在、私がリリスパを好きになった点をザックリ紹介していきます。
注)ここから先はほんのりネタバレを含むので未視聴でネタバレを回避したい方は見終わった後にまた来ていただければと……
1. 女の子が可愛い
説明不要ゥ!!!!!!なもり氏原案キャラで可愛くないわけがなかった。ちなみに私は雪と初芽が特に好きです。可愛い。好き。「「「可愛いのは〜〜〜デフォルトッ♪」」」*6
2. OP「スパッと!スパイ&スパイス」
5億11回聴いたオープニング。ヒゲドライバー氏作曲のこちら、ベースがビンビン聴いててとても気持ちがいい。5億点。曲だけではなくオープニング映像もパロディ、内通者、アウトロのアレコレなど芸が細かく楽しい作り。
3. BGM
曲がめちゃくちゃ好き。場面ごとの曲の使い方も殆どの場合違和感が無く宝の持ち腐れが発生しないのが好印象です。ミッション開始時、戦闘曲、激アツのあれなど良曲が多数で今期では特にサントラが欲しい作品のうちの一つです。
4. 成長物語
モモと雪の内面描写は特に細かくされており、モモの1話からの精神的成長、雪のゴルジェネから続く因縁等はとてもエモーショナル。他のふた組の師弟の関係性も心温まる、ハートフル!4話最高!!!(血涙)
5. 内通者探し
1話からその存在を匂わせている内通者。もちろん作中に謎解きのヒントとなる伏線がいくつも張られており、これを探していくのもこの作品の醍醐味でしょう。
6. 個性派がすぎる敵キャラ
メインキャラもなかなかの個性派揃いなのですが、それも敵キャラほどでは無いでしょう。1話冒頭に登場する殺し屋のホモ(面白い時の福山潤さん)、4話に登場するドマゾアイスピックメガネ:通称ガチさん(楽しそうな杉田智和さん)、5話に登場するエモい以外の言葉を知らないイタリア系マフィアの小物ボス:エモ・パチーノ、ドレスを着てメイクがキツイゴリゴリに筋骨隆々な女傭兵(初めて聴くタイプの早見沙織さん)仇敵にトドメを刺さないモウリョウソラサキ支部責任者などなど。いや、ここまで並べても本当に冗談抜きでヤベェ奴しかいねぇじゃん………
7. 連載ノベルとの連動
これは同じくタカヒロ氏が原作の「勇者である」シリーズの時にも見られた形式。ノベルとアニメの内容が連動しておりアニメの登場人物の背景が補完されて理解が深まルためとても好きです。今回は「鷲尾須美は勇者である」とは違いゴルジェネ10話で完全に答案開示をせず、アニメ9話にそのまま繋がるように作られていたのが面白かったですね。
考察と妄想
注)ここから先は11話まで視聴済みであることは大前提に、更にノベル「GOLDEN GENESIS」の内容にも触れつつ進めていくので、ノベルのネタバレを回避したい方はここまででおさらばなのです……
内通者関連
10話終盤で遂に内通者の正体が命であると明かされましたが、未だその目的・本当に1人なのか・本当の所属など詳細なところは判然としません。7話の初芽的にいうとツキカゲに内通者がいたとしても「裏切り者がいる」かどうかはまだ確定していないのです。
とりあえずこのことによりモモ無自覚内通者説はほぼ確実に否定されたと見ていいでしょう。特に深い意味はないのでしょうがサビ直前でスパイスハブられは誤解を生みがち。OPの構成も色々考えているようなのでまだ一つ隠し味があってもおかしくはないとは思うのですが、さて。
肝心の命のことですが、私見ではほぼ間違いなく命は二重スパイであり、作中8月17日で行方不明になった初芽・カトリーナ・白虎も自動的に生存が濃厚になります。
証拠1 11話 拷問室内で五恵の拘束具を緩める
一瞬でわかりづらいですが、命が拷問室から去る直前に五恵の右手首に取り付けられていた拘束具、モモがネジの緩みを発見したものに触れています。友人N曰く「いや、一瞬すぎて何も出来んでしょ。」それな!!!!!!ですが命はスパイだから。この作品では基本的にスパイは何でも出来るので一秒に満たない時間の間に素手でネジを緩めるのもお茶の子さいさいでしょう。
証拠2 11話 拷問室から去る際に行先を弟子ズに伝える
あんな大声で敵のボスとの行先を漏洩するのは池沼か二重スパイのどちらかしかあり得ません。
証拠3 11話 vs楓戦で本気を出していなそう
「もともと命は楓を『飼う』と言っていたのだから殺そうとしないのは当たり前やろ。」と言われるとまあそれは正しいのですが、だとしてもあそこは戦闘不能にならしてもいい場面。わざわざ楓よりも上手の命がリップクリーム爆弾を大量に使用し派手に爆発を起こしたのは、監視下で弟子を自然に九天サイエンス内から撤退させ本命のゲッカコウ本体へ向かわせるため、という見方も出来るのではないかなと思います。刺激が欲しいならただ楓と戦っていれば言い訳ですからね。それで屈服させるのも容易でしょう。撤退した直後の楓も何か疑問を持っている様子でしたが「師匠ならもっと上手くやれるはず。」と考えていたのではないでしょうか?
証拠4 11話 vs楓戦後に文子にウザ絡みしつつ情報を聞き出そうとしている
「そろそろ教えてもらえませんかね〜〜?」からゲッカコウについて何度も情報を事前に聞き出そうとしていたのは明らかです。ただvs楓戦開始直後の文鳥の女もとい天童久良羅の「ただ、あいつは少し気になるな……」と呟いてからその後天童が会いに言ったのは命でした。いや、明らか疑われてるじゃないですか!(ほんまか?)*7
証拠5 8話 カトリーナとの協力が示唆されている
8話でのカトリーナの「命ちゃんと私はこちらでやるべきことをやっておきましょう。」の真相は明らかになっていませんし具体的に何をしていたのかは想像する他ないのですが、これは命とカトリーナは秘密裏に協力体制にあると見るのが自然でしょう。そしてこの2人の共通点といえば、高坂信ですね。11話放送前後で突然ツイッター公式がツイートした信の情報、無関係だったらおかしいです。ゴルジェネに登場する信は命の師匠であり、カトリーナは信の人柄に惹かれ「シン様」と崇めるほどに彼女を大事にしていました。ここのあたりはアニメでも語られています。ゴルジェネ8話にて信はモウリョウが雇ったデザイナーベイビーの殺し屋ドラゴミル姉妹が用いる独自精製の毒を受け、腕が腐り戦闘不能に追い込まれてしまいます。信を助けるべく、スパイ家系出身のカトリーナ・トビーは人生で一度だけ一家総出の援助を要請することができる奥の手「トビーカード」を使用、信をトビー家の総力を挙げて治療することを約束します。アニメでも語られていますが信は現在もツキカゲに復帰することが出来ていないため、おそらく治療は難航しているのでしょう。
ここまでは開示されている情報をまとめただけで、ここからは完全に憶測になります。
①カトリーナはモウリョウ内部に解毒薬、もしくはそのデータが保管されている可能性があると考え、モウリョウに潜入する手を探していた。
②命が1話冒頭の任務中にモウリョウの末端とのコネクションを確立。以前から信の治療について聞いていた命はこのことをカトリーナに報告。秘密裏に二重スパイをかけることに。(ゴルジェネ9話 カトリーナ「何かあったら相談に乗るし、力にもなるわ。メイちゃんはシン様の弟子だもの」)
③モウリョウの信用を得るため価値のある情報、つまりメンバーの個人情報を漏洩することに。ここで初芽が選ばれたのはカトリーナの弟子で責任が持てるから、ということでしょうか。現時点ではテレジアの存在を知り得なかったでしょうからそこは狙ってやったわけでは無いと思います。
④8月17日にツキカゲを一時的に裏切り。wasabi爆破に乗じてカトリーナは身を隠し、湾岸で初芽を水没→爆破で一時的に退避させる。この時に人形に雪が斬られますが、これも事前に相談して決めていたことである可能性もあり。命が事前に人形に細工をしたか、1話冒頭で初芽が見せた人形のハックのどちらかで雪が死なない程度の傷を天童の前で負わせて見せ、事前に警察を呼んで雪にトドメを刺す隙を潰し、雪を一時的に自由に、その後駆けつけた警察、もしくはカトリーナ(と初芽)の助けで治療を受け戦線に復帰。(刀で斬られて一人で医療機関に駆け込むというのはいくらリリスパでも荒唐無稽なので)
更に言うと10話のvs命戦時の初芽が明らかに狼狽していましたが、これは命の裏切りに戸惑っていたのではなく、命がこの後に更に何か企んでいることを察したからではないでしょうか。7話で初芽が命にスイカを持ってくるシーンで初芽は「命ちゃん鑑定士一級」を自称しており、表情を見れば命の考えてることは何でもわかるとのことです。このことから10話で命と鍔迫り合いをしている最中(かもしくはそれ以前)に命が本当にツキカゲを裏切ったわけではないことを確信し一時的に戦線から離脱し状況を把握するために動いていたと考えられます。
と、ここまでが10話までの語られていない部分の妄想です。「やるべきこと」とは8月17日の仕込み、作戦立案であると考えるのが妥当かなと。11話でモノミたちがカトリーナたちの行方を知らないと言っていることから本当に2人だけの秘密であったのだと思います。白虎はバカなので作戦は伝えてなかったのでしょうが戦力としては数えているのでしょう。
天童の信用を得るためか、命は彼女の前でウェルカム九天ゼリーを飲み干します。11話の中でゼリーの効果については明かされてはいません*8がどうせロクなものではないでしょう。白虎の時のように対外的要因を考慮する必要がないためテレジアに与えたものと同じか、あるいはそれに類似する(死に至る)ものであると考えるのが自然です。そしてゼリーの解毒が可能な初芽とは今まで会う機会がありません。ゼリーの解毒薬を事前に所持していないのであれば12話で命が死亡する可能性もあります。え、やめてよ本当に。モモに一発殴られるくらいならいいけど死なんといてほんま……
「風のように自由に、やりたいようにやる」のがモットーだと語る命ですが、殊路上の弾き語りにおいてはその限りではない、というか完全に自発的に始めたわけではありません。ゴルジェネ時代で既に歌が好きだった命ですが人前で歌うことには(興味は多少あったが)消極的でした。そんな時に信は命に人前で歌うことを勧め、その後命は本格的に作曲と弾き語りを始めます。信が負傷により戦線離脱する際に命は信に路上での弾き語りを続けることを約束し、信は必ずその演奏を聴きに行くと約束します。
人前で歌うことを「恥ずかしい」と言った命が、信がいなくなってからも路上での弾き語りを続けているのは、もちろん弾き語りが好きになったからということもあるとは思うのですが、信との約束を守るため、信のことがあまりにも大事だからという方が納得出来ます。ゴルジェネ8話において信は日本を離れる際に「何年かかってでも、治療を終えてツキカゲの協力者として空崎へ、命のもとへ帰る」と宣言しています。そして師匠にゾッコンの命が「刺激が欲しい」だけで信の帰るべき場所を潰すとはどうしても考えられないのです。(ゴルジェネ8話 命「(師匠、言ったよね。命が歌うなら、絶対に聞きに来てくれるって)(だからさ、歌い続けるよ。師匠が戻って来たときに、聞いてもらえるように)」)
ここまでアニメでは内面描写が極端に少ない彼女だからこそ、この思いは真実で、秘めた愛は強ければいいなぁ、なんて。
※12/19加筆 公式サイトKEYWORD:11-007「ツキカゲのデータ
12/19にツイッター公式アカウントからアナウンスがあり、11話のキーワードが公開されましたが、ここで気になる記述が。
「よく見ると3サイズまで掲載されている細かさだが文鳥の女は、内通者を信じきってはおらず」
「このデータそのものも虚偽の情報が混じっていないか新手のウィルスが仕込まれていないか、いぶかしんでいる」
ここでやはり天童が命を信用していないことが明らかに。そして更に気になるのは「虚偽の情報」「ウィルス」について。
この局面でのウィルスが活躍する可能性といえばゲッカコウ起動を妨害、あるいはモウリョウの機密データの奪取でしょう。ただこれについては11話まででコンピュータの技能が優れていると思われるキャラはオペレーターとしての活躍や沖縄でのデータ奪取などの描写がある初芽ですが、10話の時点で命がモウリョウにデータを送っていたことについては恐らく知らなかったので可能性は低めです。
問題は「虚偽の情報」。キーワードによると3サイズまで掲載されている細かさだそうですが、つい最近何処かで3サイズの話をしましたね……
そう、楓のバストサイズのことです。(上部キャラ紹介を参照)
実際に確認してもらえると早いのですが、楓は明らかに「胸が小さい」です。
楓のキャラ紹介で「10話で判明」と言ったのはまさに命がモウリョウに送ったデータに基づくものなのですが、身長150cmの楓のバストは驚異の80。8話予告でもわかりますが、B78(これも命の漏洩資料を参照)の雪と比較しても差は歴然。なんだかこちらが申し訳なくなってくる程です。普段からサラシでも巻いているのかと言わんばかりの新情報なのか……?思っていたのですが、事情が変わりました。冗談で「資料が改竄されている恐れあり」と言いましたが、実際に命が資料に手を加えているのだろうと思います。偽るデータが楓の、しかもバストサイズというのはなんというか、命がやりたいようにやった結果なのでしょう。オチャメダナー。
キーワードで更に命二重スパイ説が強化されてしまいました。やはり本当のところでは命はモウリョウに魂を売ってはいなかったのでしょう。
10話にて 命「命は命のまま、変わらないよ。」
モモについて
モモの父親、そしてモモの超感覚も未だ不明な点が多いです。モモの父親に関してはもう殆ど死に設定になっていますが、もし雪に工場の夜景を教えた雪の師匠である長穂が、それをモモの父親から教えてもらっていた〜とかだと面白いですね。(まあ無いのでしょうが。) 結局モモの父親の死因等が特に関わってこないのであれば源家ただ単純に可哀想なだけやんけ……
モモの超感覚も明らかに人間のレベルを逸脱したものです。信に傷を負わせたドラゴミル姉妹は前述の通りデザイナーベイビーで姉は知識・思考力が、妹は身体能力が桁外れているという設定だったはずです。もしかしたらモモも彼女たちと同じく調整されて生まれてきて、それを保護していた父親が何者かに殺害………………というのはないでしょうね。突飛すぎる。
この能力については命からモウリョウに送られたツキカゲメンバー詳細でも触れられており、何か秘密がありそうです。ただし尺が足りないので触れない可能性が高いです。
雪について
正直5話での「モモのフォローなんていくらでも出来る」、8話での「貴方(モモ)を切り捨てる」等の発言から「いや、これ完全にモモを庇って雪さん死ぬやつやん待って待って……」と思っていたら10話で結局タカヒロにやられました。*9許さねぇからな……!!!
と、怒り狂っていたのですが神回避をかましたらしくなんとか存命。スパイすげー!
8話でモモが斬られるカット、9話で長穂が斬られるカット、構図が一緒なんですよね。過去の辛い記憶をモモに重ねてしまい厳しく叱ってしまったのがよく分かる良い演出です。
9話で長穂が天童の右腕を斬ったように、10話で雪はほぼ同じ位置を斬っています。9話の悲劇が繰り返されることを効果的に印象付けるこれも上手いですね。雪の生存が確認された時の感動と安心はひとしおです。
ただ、タカヒロ氏なら雪生存であげてから「やっぱり殺すやで」くらいしてもおかしくないかなとも思っています。*1010話でのスパイス重ねがけと負傷でもう殆ど戦力としては見込めないでしょうが、モモの危険に身を投げ出して「後はあなたに託すわ。」…………普通にありそう(多分ないけど本当に不安)。あとはモモがスパイス三重がけして大満開勇者パンチからの壮大に散華とかもまああり得なくはないですね。なったら画面にパンチするまであります。
と言っても最後には多分みんな笑って終われると思いますよ、タカヒロを信じろ()
OPのお話
OP映像にも色々仕掛けがされていたのでそちらも解説していきます。
1. 2話時点ですでに命と楓の対決が示唆されていた?
OPイントロで師弟コンビでのカットが各コンビごとに差し込まれる部分で雪モモ、初芽五恵は素直に共闘しそうなポーズですが命楓は互いに競い合うようなポーズを取っています。11話での師弟対決を見てからだとこのカットの印象も大分変わりますね。
2. 内通者の影
11話でようやっと顔が見えるようになった内通者。以前は内通者が銃を構えた直後にモモが銃を構えているカットに切り替わるため私を含めた多くの視聴者を勘ぐらせました。
3. 徐々に成長するモモ
OPアウトロでツキカゲメンバーが横一列に並んで歩くシーンですが、2〜4話ではモモの歩幅だけ全く合っていません。その後5話からはモモが他のメンバーと同じ速度で歩くように変わっています。モモがスパイとして成長しているのがよくわかりますね。
4. 命が内通者であるヒント
これまたOPアウトロ、件のメンバーが歩くシーンですが他のメンバーが黒いソックスを履いているところで命だけが白いソックスを履いています。彼女なりのファッションだと言われるとそれまでなのですが、1人だけ仲間はずれに見えるように作ったとも思えます。
不明点
ここでまだ分からないのが
・命の真意「この町のカオスを愛している。」
ゲッカコウ作戦によってもたらされるカオスを期待しているのかと思っていましたが、計画が成功しモウリョウの統治が始まると現状存在する混沌などサッパリ無くなってしまうのではないでしょうか。ゲッカコウについては公式サイト KEYWORD:11-008をご覧ください。
・11話で結局天童は誰のことを気にしていたのか。
この次のカットでモモが映されるのはおそらくミスリードで、天童が会いに行った命のことを指していると思われますが、具体的に何をしたわけでもないので未だ謎。
・11話での雪の「でも、あの警察は……」発言
これは10話ラストで駆けつけてきた警察(と思われる何か)についてでしょう。明らかに何かを疑う表情、声色です。警察にモウリョウの気配を感じたのか、あまりに早い手助けに違和感を持ったのか。ゲッカコウ展開時に婦警のパトカーが待機していたためそのことを言っている可能性も。
・スパイスの由来、ツキカゲとモウリョウの関係
9話の文子の発言から古来はモウリョウもスパイスの技術を利用していたことが明かされます。戦国時代を起源とする二組織の関係が気になるところではあります。元は一つの組織であったが後のモウリョウとなる派閥が離反、スパイスを持ち出すも製造に成功するには至らず最近までは使用されていなかった、とか?
・長穂の生死
背中と前面に大きな傷を負って出血多量、その上爆破に巻き込まれていながら尚も生きているとは到底考えられませんが、鷲尾須美は勇者である -たましい-*11 並みの死に際を見せつけられないと本当に死んだのか疑わしくあります。仮に生きていたとすれば天童に拉致されてモウリョウ内に監禁されているのが一番可能性がありそうか?
・10話Aパートで命が部屋で歌っていた歌の意味
本当にどういうことなんでしょうね?
・ゴルジェネでの表記の違い
ゴルジェネでは「八千代メイ」など、一部アニメでの表記と異なる部分が多々あります。大した意味はないのか、あるいは。ちなみにアニメ本編で唯一名前がカタカナなのはモモ。
・雪の使用するバイク
大した問題ではないのですが、長穂がバイクを使っていたので雪がそれを受け継ぎ、11話でモモがそれを借用したのでしょう。
・5話でモモがスパイスを紛失するシーン
意味あったのですかね?(普通にドルテを撃退した後に回収してそうだけど描写なし)
・5話でモモが浜でドルテに追いかけられる夢にうなされるシーン
意味あったのですかね?(師匠と行きたい海+ドルテに対する恐怖、というこじ付けも出来ますが……)
・OPのモモ無自覚スパイ説
モモの銃口から覗くモウリョウメンバーの影や、モモがスパイスをキメた後に瞳にソラサキの空が映るカットなど、何か意味があったのでしょうか?
12話「ツキカゲは永遠に」の展開
次回予告でのセリフは
天童「洗脳は完了するゾ〜、無力だな笑」
雪「持てる力の全てで、戦いなさい!」
天童「無駄な努力と言うものだ。」
モモ「滾って行きます!」
雪「後は貴方に託すわ……」
モモ「ツキカゲ、ミッションスタート!」
となっています。
これを加味してありえそう、または期待するイベントについて話していこうかなと思います。
1. カトリーナ、白虎ちゃんがツキカゲメンバーを手助け。
これはほぼ確実にあるでしょう。初芽か、10話でのモモとの決着はまだ着いていない発言からモモの手助けが堅いでしょう。
2. 雪、最後のスパイス服用
モモに天童との対決を託して、モモの道を作るために戦うとかなんとかあればいいなぁと思いますが本当は安静にしていて欲しいです。
3. 命の二重スパイ暴露
楓に死ぬほど謝ってモモに一発殴られるくらいなら許せる。
4. 天童のスパイス服用
ありますあります。
5. 長穂の生存
実は生きてましたはマジでたまげるので可能性は低め。(ゴルジェネ時代からスパイ装束はすでに防弾防刃使用だったため雪が生きているならまぁワンチャンありますがそれでも傷があまりにも深すぎるのでおそらくは。)
リリスパでは師弟で力を合わせれば最強なので仮に生きていたら雪と共闘と言うのもいいかもしれません。
6. モモの完全な自立
受け継がれしこのたましい、悪を蹴散らせ?
7. モモがスパイスを多重がけで壮絶に散華
天童に敵わないモモが取った最後の手段。これがあったら流石に凸を考える。
もしかしたらモモの特殊体質のおかげでノーリスク!なんてこともあるかもしれません。(それはあんまり強すぎる)
8. 命と信の再会
平和を取り戻した後に駅前で命が弾き語りをしている所に信が駆け寄ってきたりしたら大変ですよこれは……
9. モモが弟子を取る
雪の引退が近いのでこれは避けられないのですが、白虎やテレジアなどすでにツキカゲと関わりのある人物を選ぶのか、或いは自分がそうだったように全然関係のない市民を選ぶのか。私は後者の方が好みですね。
10. テレジアを初芽が助ける
初芽には昔とは違い、今度こそは間に合って欲しいですね。助かったテレジアが初芽をアシストしたりしてると更にアツい。
11. 命の死
本当に死なないで欲しい。
12. 天童がゲッカコウの薬品を一身に浴びる
今まで散々人体実験をしてきたので可能性はなくはない。
13. 楓がギターを練習する
2人でやっていけばいいんだぞ……
14. モモ「ツキカゲ、ミッションスタート!」でアニメ終了
モウリョウソラサキ支部が壊滅した後も平和維持活動を続けるツキカゲ。雪が引退して数年後にモモが前線のリーダーとなり号令を掛けて画面一杯にタイトルロゴが映されて最終話終了。ある……あるかなぁ?
と、こんな感じでしょうか。兎にも角にもツキカゲのみんなには笑顔でいて欲しいですね。死ぬんじゃねぇぞ……
総評
簡単にだけ。作品通しての感想としては「完成度が高いな。」と感じました。一貫して綺麗な作画、見栄えするアクション、わかりやすく感動できる成長過程、随所に張られた伏線、良曲揃いの音楽と使用タイミングなどなど、どこを取っても高水準だった印象です。公式テーマの「師匠と弟子の絆」「人から人に受け継がれていくもの」というのも少年漫画的で好みです。加えて作中に暗号を忍ばせ、解読出来た視聴者にはLINEで先行情報を公開、と言う類を見ない試みがされておりこれも面白いなと思います。ただ、ラスト1話で謎を解決し切れるのか不安が残るので、とりあえず綺麗に終われるのか、風呂敷を畳みきれずにグダッてしまうのか。綺麗にスパッと解決することを期待しています。
スパイと言うオサレなテーマや高クオリティな音楽と映像、話も面白いし他の人に勧めたい作品がまた一つ増えました。既にアニメは追っている方にもノベルやキャラソンなども是非確認して欲しいですね。理解が深まります。
12/29発売のゴルジェネは公式サイトにて4話まで無料公開中です。気になる方はこちらから。
とこんな感じで大変長くなってしまいましたが今回はここまで。お付き合いいただきどうもありがとうございます。また次の記事でお会いしましょう。
「熱い思いが伝わる───」
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